民間企業から地方公務員に転身した人のブログ

民間企業から地方公務員(県庁)に転身した男が、日々遭遇する違和感に苛まれ、また気付きを得ながら悪戦苦闘している様をご紹介します。記事内容は、#仕事術 #転職 #就職 #キャリア #公務員の仕事 などを中心に紹介しています。

②県庁の働き方は採用で変わる。(私が県庁の採用のリーダーであったら)

◎今日のブログのまとめ

  1. 公務員の配属の改善
  2. それでも不合理な配属はどう乗り切るか?

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先日のブログで、県庁の働き方は採用で変わるとお伝えしました。

具体的には①採用と②配属が大事であると。

k-hacks.hatenablog.com

 

で、まずは②についてお伝えしました。

まずは大まかに概論としてお伝えしましたが、具体的な提案は別途、ブログでアップしますが、もう少し②について現状とその改善点の概略をお伝えしたいと思います。

 

 1 現状

民間から県庁に異動してきて、よくよく感じるのは、強みを活かすというよりも、弱みをなくす、弱みを減らす考え方が強いと感じます。

本人の志向も無視して、企画はできるから、予算等の業務をやってもらうやその逆のパターン等、黙々と分析業務を進めることが向いている人が、いきなり営業のような業務をする等です。

もちろん、仕事を通じて、様々な業務を経験し、経験値を高めることは大切ですが、役所の場合、部署が変わるとそれこそ転職する位、扱う内容が変わります。

(このあたりは、特に県庁、市役所の面白みでもあり、しんどいところでもあります)

 

例えば、観光系の仕事から税務の仕事に移る、人事の仕事から福祉の仕事に移る、スポーツ系の部門から財務の仕事に移る。。等等。働くフロアが違えば、民間企業であればまさに転職したと言ってもいい位の業務の変化があります。

基本的には行政ですので、企画業務よりも管理業務(法律に則った事務の遂行)がメインではありますが、少子高齢化に伴い、人口減少対策や子育て支援、婚活支援等、従来ではあまり直接的に行政が担い手にならないような事業も増えていますので、より企画系の業務のウェイトが高まっているのも事実だと思います。

 

様々な仕事を経験して、とにかく何遍なく様々なことに対応できる人材を増やそうという人事戦略があります。そうすることでどんな部署に誰を配置しても安定性を担保するという考えなのかもしれません。(ゼネラリスト志向)

ただし、これだけ扱う領域も広く、さらにそれぞれの領域の専門性を高めないと太刀打ちできないような課題等が増えていて、かつ3〜4年のスパンで異動する公務員にとってはかなり大変な状況になっていることは間違いありません。

 

より、個人の強みの活かした配属の方が、間違いなくよいアウトプットを出す事ができます。

当然、個人がやりたいと思っていること(志向していること)ができることとは一致しないこともあります。まさに「やりたい」と「やれる」ことには差があるということ。

このあたりの見極めは難しいところではありますが、そもそも本人がやりたいと言っているのであれば、基本的には挑戦させてあげるべきかとも思います。

全くやりたくない部署で仕事をするくらいなら、自分のやりたいところで仕事をした方が、成長も早いでしょうし、何より自分がやりたいと思ったことからは逃げられないという責任感も芽生えるのではないでしょうか?

(やりたい部署に配属してあげたから、結果出してね!という人事の方針は私はありだと思います)

 

 2 それでも不合理な配属をされたら・・・

現状では、残念ながらうちの配属は、基本的には不合理な配属しかありません。

私も現在、かなりやりたいとも向いているとも思わない部署で勤務していますし、初めて仕事が嫌で転職したいと思った部署でもあります。

それでも、一応、曲がりなりにもまだ続けていられるのも、

①公務員は必ず異動があり、3〜4年の周期で必ず回ってくる

②強みが伸びる弱みを改善する

という2点があります。

 

①については、公務員の宿命であり、いいところ、悪いところかもしれませんが、必ず定期的に異動があります。以前よりも異動のスパンは伸びている傾向にあるようですが、それでも4年程度で異動はできます。

極論、どんなに嫌な仕事、どんなに嫌な上司、同僚、どんなに嫌な担当業界であっても4年間程度を我慢すれば、新しい環境に行く事ができます。

ある意味で終わりがあるので耐えることができるかもしれませんし、仕事の計画もたてやすいかもしれません。

 

②については、悩ましいところではありますが、当然個人的にはより強みを活かした組織運営をベースにおくべきだと思っています。

ただ、弱みにもいろいろとあり、基本的には強みと相反するものになるかと思います。

例えば、スピーディに仕事を進めるけど、やや慎重性に欠く。とか、決まったことを確実に遂行するのは得意だけど、自分で企画することは苦手とか。

ある意味でコインの裏表のようなものであり、光のあて方一つなのかもしれません。

 

基本的には、企画が好きで得意な人は、企画系の部署で仕事をするべきだと思うし、決まりきった仕事を着実に進めることが得意な人はそういった部署や予算系の仕事を担当すれば良いかなと思います。

ただ、その強みをより伸ばすために、自分の弱みが多少でも改善できれば、より強みが伸びるということも実際はあるかと思います。

 

私の場合は、企画系の仕事が好きです。

自分で戦略を持って、実施に向けて広報や人の巻き込み等も比較的楽しくやれます。

ただ、一方で細かいことは苦手です。だから細かい実行のフェーズで抜け漏れがあったりします。

 

事業を進める上で、細かい実行や運用フェーズも成否に大きく影響しますので、私にとって詰めが甘くなってしまうケースがありました。

今の部署では、あまり企画系の業務はないけれど、着実性が求められる環境のため、細かい実行、運用のフェーズの詰めが肝になります。そのため、今までは適当に「現場判断で何とかなるっしょ!」と詰め切れてなかった部分も結構ちゃんと考えることが以前よりもできています。

その積み重ねが、実行、運用フェーズの質をあげることになり、ひいては企画全般の質を高めることができると思えるようになりました。

 

楽天の三木谷さんの本(成功の法則92ヶ条 (幻冬舎文庫))の中で、私が大切にする言葉が出てきます。

Strategy、Execution、Operation。すべてのビジネスは、この3つの循環で進行する。戦略を立て、その戦略を実行するための細部を練り上げ、確実に実行する。その繰り返しで、ビジネスは発展していく。(中略)

失敗の原因の大半は、戦略ではなく、エグゼキューションやオペレーションにある。戦略は間違っていない。それをやり切る手法と、その遂行に問題があることの方が圧倒的に多いのだ。(中略)

戦略を考えるのも大切だけど、エグゼキューションと、オペレーションの重要性を忘れてはいけない。そこにも工夫の余地が山ほどあるのだ。

その部分でどこまで知恵を絞り、努力を重ねるのか。不可能を可能にし、奇跡を成し遂げられるか否かは、その知恵と努力にかかっている。

 

まあ、自分をどう納得付けさせるかというややこじつけのような感じでもありますが(汗)、自分の強みにつながる弱みの改善という観点は大切かなと思っています。

 

どうしても現状に納得できない、つまらない、自分の強みを活かせないと感じられる方がいれば、上記の考えを多少でも参考にしてもらえれば幸いです。

かならず、いずれあなたの経験やスキルが生きる環境が待っていると思います。

 

 

成功の法則92ヶ条 (幻冬舎文庫)

成功の法則92ヶ条 (幻冬舎文庫)