公務員の面談・異動について
◎今日のブログのまとめ
・公務員の年1回の面談
・公務員の異動の方法(公募制人事)
1 公務員の年1回の面談
今回は、公務員の中の異動などのルールについてご紹介します。
あくまで私が所属する県庁の話ではありますが、ある程度、どの自治体でも運用されている話なのかなと思います。
毎年、秋の恒例イベントとして、所属の課長や課長補佐との面談があります。
内容は、今の仕事の自分自身の評価(向いてる、向いてないや仕事の量多い、少ないなど)や今後挑戦したい仕事などについて話すものです。
時間としては、一人10分程度。異動が近い場合(今の部署に3,4年いる場合)は、もう少し長くなったりしますし、逆に異動で来た年は5分位で終わったりします。
そのため、対応される時間で何となく来年の異動の状況がわかったりするものです。
正直、人事のメカニズムが分からないので、どの程度この面談が考慮されるのか、謎ではありますが、面談などを経て、所属している課として、誰を異動リストに載せるかなどを課長と補佐が決めるようです。
また、この異動リストに載ったとしても、当然異動できないこともあるし、逆に異動リストに載ってないけど異動できる場合もあるようです。
例えば、新採用は2年で異動するなど、各自治体で暗黙のルールのようなものがあります。
少しずつこの時期になると皆さんソワソワ、フワフワとしてきます。例年、3月中旬頃が異動の内示の時期なのでその頃は皆さん心ここにあらずという感じですね。
ちなみに、やや脇道にそれますが、成果が見えにくいゆえに評価も見えにくい役所の世界では、ある意味で人事が全てになります。
いつも忙しい部署というのは、仕事が多く、大変だけど、重要な部署であり、それに耐えられ、乗り越えられる人材が行くことになります。それはまさに、仕事ができる!と人事が評価しているということです。
人は皆、大変だと思いながらも、重要な部署に配属されたことを意気に感じて頑張るのかなと思います。
それだけ人事(配属)は評価ということなのです。
2 公務員の異動の方法(公募制人事)
また、通常の異動とは別に、公募での人事もあります。
民間企業でもよくあるパターンで、いくつか募集のある課から自分がチャレンジしたいと思えば、手を挙げることができる制度です。
応募したことはありませんのでどの程度、意向が反映されるのか、分かりませんが毎年少なからずこの制度を利用して異動している方もいます。
ただし、募集している課は、だいたい、多忙を極める、調整が面倒、等、かなり癖の強い部署がラインナップされるため、なかなか、そもそも行きたいと思う人が少ないのかもしれませんが。。
一応、各人の希望を考慮する人事の異動のパターン、道は用意されています。
簡単ですが、私が今の県庁で感じる、公募制人事のデメリットを挙げたいと思います。
①行きたいと思える部署が少ない。
これはそもそも行きたいと思える部署が募集していないということです。
正直、誰も行きたがらない部署がエントリーされていて、つらい部署の見本市のような存在になってしまっています笑。しかも当然毎年のように同じ顔ぶれなわけです。そりゃーあんまり行きたくないですよね。。
あと、こういう部署に適当に社会人枠採用の人間を安直に当てはまるのもやめた方がいいとも思います。
②公募制人事の結果で異動した人だと分かってしまうこと
毎年度、どの部署に何名、公募制人事で異動したかが、オープンになりますが、これは個人的にはよくないなぁと思います。
個人名までは出ませんが、何となく特定することはできます。
様々な理由、事情で新しいところへチャレンジしているでしょうし、この制度を使うことで元々いた部署には若干、申し訳なさを感じてしまうように思います。(私だけでしょうか?)
別に今の部署が嫌というよりも、ポジティブにより自分の経験、志向が生きる環境で仕事をしたいと思う人もいるわけです。
このあたりをオープンにすることが、人事の嫌らしさを感じてしまいます。(昨年度●名という表現だけでいいように思います)
それよりも応募者○名、決定者○名で割合を出した方がいいように思います。正直この制度は選考プロセスが不明瞭なので、このあたりの数字で難易度を見定めたいところでもあります。
人事にこそ、オープンネスとフェアネスが求められるところかなと。
各人の強みを活かす方針、組織運営を目指す人事になってほしいし、このあたりは現場から変革するのはとっても難しいので、知事あたりのリーダーシップに期待したいところです。でもこのあたりをうまく動かせるのは民間出身知事のような気もします!
民間の経営者を経験した人が知事になる、あるいは知事に近い立場でサポートするというような仕組みがよりできることを期待したいと思います。
(上にゆだねるのはあまり良い案ではありませんが、正直、公務員しか経験していない人と民間経験者ではこの手の人事の思い切りは違うと思います)
より強みを活かす人事へ。
私も何らかの形で人事に関与する日がきたら、まず私自身がかんじる違和感をもとに、働きやすい環境、一人ひとりがより力を発揮しやすい環境ができればと思います。
サイバーエージェントの曽山さんの取り組みは大変参考になるし、こういった組織が日本により多く生まれれば、日本の現場はより活性化すると思います。
なかなか、役所には導入しにくいことも多いですが、社会は変わるし、公務員の世界もスピードは遅いかもしれないけど、少しずつ変わってきています。