【読者メモ】組織を変えるということ
ビールと組織。
何も飲みニケーションを推奨するという話ではなく、アサヒビール元社長の樋口廣太郎氏のほぼノンフィクションの小説
を読みましたという話。
アサヒビールがスーパードライのヒットで一気に業界シェアを逆転した話やその昔、キリンビールのシェアが高過ぎて、独占禁止法に抵触する恐れがあるからテレビCMを打てないという話は聞いたことがあり、個人的にお酒が好きなのでそんな興味のきっかけで読んでみました。
久し振りに興奮できた一冊でした。
それはまさにアサヒビール元社長の樋口廣太郎氏の経営者としての生き様に感化される内容であったからに他なりません。
その昔、低迷ぶりを表して、アサヒビールは夕日ビールと呼ばれる時代があり、社内も社外も諦めモード一色だったようです。
そのアサヒビールを住友銀行の副頭取まで上り詰めて、次期頭取ともくされていた方が、社長として蘇らせたというストーリー。
こういう話を読むと、私だけでなく、皆さんもそうだと思いますが、自分が所属する組織に照らし合わせながら考えると思います。
私自身、今の県庁組織を考えながら、読みました。
そこで感じた点は2つ。
一つは、こんなリーダーがいればという願いに近い思い。
もう一つは、うちでは再現できないという諦め感。
さらにもう一つあるとしたら、自分が変えると思わずに誰かを期待してしまっている自分がいるということ。あー、切ない。。
この樋口廣太郎氏の何が凄かったのかを言語化するのは大変難しいと思いますが、2つだけ言えることがあります。
一つは徹底的にポジティブで、逆にネガティブな噂話や愚痴を排除しているところ。
もう一つは、強引にでも自分がやりたいことに人を巻き込みながらも結果的に人に嫌われず、味方にしてしまう、人たらし力かなと。
これは文字に起こすと簡単なことかもですが、実際に実践するのはとにかく大変なスキルみたいなものです。
当の本人には当たり前のことかもしれないけど、それをやり切れる人はなかなかいない。
こういうとただの浪花節の人か?と思われるかもだけど、情だけでなく、理もあり、そのバランスがとても良い方なのだと。
だから人は動く。
情と理。
このバランスがリーダーシップの要諦。
自分が県庁という大組織を変えることはできるのか。
大組織といっても、課や係に細分化したら、小さいユニット。
まずは目の前の組織から。
着眼大局、着手小局。