役所の資料はなぜ見づらいのか?
今日は、役所の資料はなぜ見づらいのか?について考えてみたいと思います。
まず資料を作る基本的な目的は、誰かにメッセージを伝えるコミュニケーションであるということです。
自分自身へのメッセージの場合もありますが、基本的には自分以外の方に何かを伝えたいために資料を作ります。
公務員に転職してからよく資料を作成します。
当然他人が作った資料もよく見ます。
よく感じます。
よくわからないことが多いです。
もちろん、僕の理解力の問題もありますし、役所独特の表現、言葉、フォーマットに慣れていないというものがあると思います。ただ民間企業経験がある方などに聞けば皆さんきっとわかりにくいと感じられると思います。
以前よりも国民、県民、市民を意識して文章を作成しましょうと指導されることが増えているようですが、それでもまだ足らないと思う。
役所でよく作られるポンチ絵という1枚紙に全体像、スキームなどをまとめる資料が多くあります。
これは本当によくわからない。
なぜわからないかというと、2つ理由があります。
1つ目は単純にフォーマットや形式の問題です。
四角の枠があったり、角丸の枠があったり、斜線があったり、太字があったり、フォントが違ったりと
結局何が重要で何を伝えたい資料なのかがよく見えない。
2つ目は理想と現状、そのGAP(課題)といつまでに何を実施し、どうモニタリングするかという観点に対して
数字がない。いわゆるKPIがない。だから曖昧。
この資料を通じて、誰がどんなアクションを起こして、どんな状態を作り、それをどう評価するのかが
よくわからない。
数字を置くと、達成が求められて、結果に責任が伴うから、あまり具体的な数値目標は置きたくない
というのが本音ではありますが、いまどきのビジネスでそんなことは許されないわけであります。
そんな甘い状態で仕事をしていても誰も成長できないし、誰も知恵を絞らない。
知恵を絞るのは言い訳を考えることだけになってしまう。
そんなんで公務員はいいのでしょうかね?
でも、公務員みな大小様々な疑問を感じながら、仕事にあたっているとは思います。
怖いのは、イマイチのことでも、それが続けば、人間は慣れてしまいます。
当たり前レベルがどんどん低くなっていきます。
伝える と 伝わる は違います。
当たり前レベルの高いビジネスマンでありたいものです。
民間から社会人枠で公務員になるための面接対策
今後、受験される方は、色々な思いをもって、「公務員」へ挑戦されると思いますが、
ご自身のキャリアの棚卸しをしっかりとされて、その役所が求める人材像、その役所の風土を想定したうえで、自分が何ができるのかを明確にして、伝えることが大切かと思います。
自分が何を実現したいか(WILL)、自分は何ができるか(CAN)、自分は何をやらなければならないか(MUST)という3つの軸で整理することをおススメします。前職で使われていたフレームなので偉そうなことは言えませんが、これは非常に重要な考え方だと思います。
役所が外部に人材を求める理由は、色々とあると思いますが、僕が想定したのは、下記3つでした。
1、リーダーシップ
2、発想力・企画力
3、コミュニケーション力・他社を巻き込み力
これは民間企業でも、どんな組織でも言える課題ではありますし、国・地方問わず、全ての組織が求めていることです。多少の差異はあっても大体こんな感じです。
あとは、シンプルにそれができるかどうかを伝えるだけです。
それを伝えられるように、民間企業で培ってきたことを整理して話せばよいのです。
全て兼ね備えていなくても、どれか一つでもいいのですが、相手が求める人材に照らして
合致している蓋然性が高いと思ってもらえることが大切です。
ただ、もちろん嘘はいけませんね。どれもできる人なんていませんので自分の強みだけでなく、弱みも整理して、話せるようにしておく。
大体、社会人向けの公務員試験(筆記)は足きり程度でしか見ていないので、その準備に時間を使う必要はないと思います。事前に配点のウエイトは公表されていて、筆記は高くないと思いますし、仮にそこを重視する役所があったら、かなりイケていない役所だと思うので入らない方がよいと思います。
筆記レベルも髙くて、民間でバリバリやっていて、公務員に転職したいという奇特な方はいません。ちなみに脇道にそれますが、筆記レベルで優秀な人材を集めてきたのは過去(今でも?)の役所の新卒採用スタイルです。筆記レベルにこだわるなら、新卒採用の方法や入庁後の教育について知恵を絞る必要があると思います。
改めて、話が戻りますが、役所は何を期待して社会人向けの採用を行っているのか?
そこにフォーカスを置いて、準備をすれば面接は大丈夫です。
それよりも自分はその期待に対して、どうやって応えることができる人材なのか?
採用されてから何を実現したいのかを整理し、面接に臨むことが重要ですので
準備にかける時間配分をお間違えなきように。
民間企業から地方公務員なんかになっちゃった人
「何で公務員になったの?」という質問を前職のメンバーから良く聞かれます?
そこには、「給与もめっちゃ下がるし、東京の方が楽しいし、そもそも公務員の仕事なんてつまらないでしょ、ほんと、いやマジで、何で公務員なんかになっちゃったの?」
何となくは答えられます。
「自分の故郷で仕事がしたい」
「地方で胸を張って仕事をする人を増やしたい」
でも、転職したことに後悔がないか?と言われるとやっぱりその想いもあります。
私自身がこのブログを通じて、明確に答えを伝えられる状態に持っていくために、日々の気付きや仕事の進め方、また官民いずれも少しは知っている立場として、今感じている思いなどを言語化していこうと思ってます。
また、今後公務員への道を考えている人にとっても参考となるような内容にしていければと思っています。
次回は、簡単に自己紹介をします。
まずはこんなところで。
新しい自分への挑戦。
楽しみたいと思います。