公務員の仕事術①起案インデックス
民間企業から地方公務員に転身した人間が、日々遭遇する違和感に苛まれ、また気付きを得ながら悪戦苦闘している様をご紹介します。
別途、今回は公務員としての仕事術を簡単にご紹介します。公務員の方には当たり前のこともあるかもしれませんが、民間との違いなども含めて、随時、ご紹介します。
公務員の仕事術① 起案インデックスの作成
公務員の仕事は、とにかく書類を作成し、上司にお伺いを立て、決裁をもらう。という確固たる意思決定プロセスがあります。いわゆる、起案ってやつです。
とにかく、書類作って、必要であれば説明して、アクションに移すという流れで、民間企業での経験から言うと、「えっ、こんなのも回すの?」「えっ、そんなの部長に話して、OKもらえば良くない?」というものの連続です。
普通の会社だとある程度、イメージが湧くのかもしれませんが、私の前職は、非常に自由な社風で有名な企業なので、ハッキリ言って真逆と言って良い組織ですから、余計に面食らうことばかりです( ; ; )
起案は上長に説明し、そこで可否を判断してもらいます。説明する上で必要なら書類は作りますが、ベースは口頭で説明して、終了って感じです。ハンコを押して回る文化は皆無でした汗。
まあ慣れるとそんなものかとも思いますし、要は自分の頭の中の話を書類にまとめて、意思を込めて、上司に挑むようなものなので、それはそれでシンプルなルールなのかもしれません。
そんな感じで日々、起案をするわけですが、公務員の仕事は、基本的にはルーティンです。毎日真新しいことを起案するわけではなく、基本的には決まった仕事(今の部署であれば、国への報告ものをまとめたり、市町村からの質問に答えたり、毎回同じようなタイミングで書類をまとめたりと)を継続性をもって行います。まあこの辺りは公務員バッシングにもなる話ですので、また別途ブログで功罪をお伝えします。
今日の話は、起案の一覧をインデックス化しておくことです。インデックスで仕事をまとめておくことが非常に便利という話です。
効用としては、
- 再現性が高まる
- 仕事の抜け漏れ、ミスが減る
どういうタイミングで、どんな起案を回したのか?伺うものか、供覧なのか、また決裁時の指摘事項などを一覧化することで、同じような仕事をする際の参考や仕事の完成度を高めることができます。
また、事務ごとに分類し、件数、割合を出すことで全体でどういう事務にどの程度パワーを割いているかも把握することができます。
公務員は数年で異動しますが、異動までの数年間はあまり担当する仕事、事務は変更しませんので、毎年度まとめておくことで、タスクのチェックリストにもなりますし、引継ぎ資料を作る際にも重宝します。
【作り方】
- エクセルシートに、下記項目の列を作成する。
- 起案日
- 伺い、供覧、復命、回送(他の課への書類送付)
- 決裁権者(係長、課長、部長など)
- 起案タイトル
- 事務難易度(感覚的に5段階評価)
- 事務分類(担当事務)
- 備考欄(指摘事項や申し送り事項など)
2. 件数、割合の計算式の設定
必須ではないですが、どの事務分類が、どの程度の件数で、割合なのかを把握できるようにエクセルの計算式を設定しておく。
※エクセルの計算式の設定方法の説明は、難しいものではないので割愛します。
日々、まとめておくことで仕事の振り返りにもつながりますし、部署異動しても似たような事務を担当するのでとても役に立つと思います。
そんなことはやってるよ、当たり前だよという方も多いかもしれませんが、仕事が安定しない、ややミスが多いなどの課題がある方には簡単で効果的な方法だと感じます。
今後もよりシンプルに、仕事に効く仕事術などを紹介できればと思います。
※ベーシックですが、公務員の仕事術として、基本的な部分を元復興庁の事務次官が書かれた本がありますのでご紹介です。
基本的なことですが、凡事徹底ということでたまに見返して、自分を戒めています。