民間企業から地方公務員に転身した人のブログ

民間企業から地方公務員(県庁)に転身した男が、日々遭遇する違和感に苛まれ、また気付きを得ながら悪戦苦闘している様をご紹介します。記事内容は、#仕事術 #転職 #就職 #キャリア #公務員の仕事 などを中心に紹介しています。

民間企業から地方公務員に転職して収入激減した男の結論(仮)

◎今日のブログのまとめ

 ・民間企業から地方公務員に転職した際のメリット

 ・民間企業から地方公務員に転職した際のデメリット

 

先日、地方銀行から地方公務員に転職した人のインタビュー記事をネットニュースで拝見しました。

内容は概ね、共感できる内容であり、「みな、同じようなことを気にしているんだなぁ〜」と感じるものでした。

web.smartnews.com

 

この記事に触れて、私自身も感じるメリット、デメリットを挙げてみたいと思います。

 

◎前提

私は東京本社の総合情報サービス業種の最大手企業に新卒で入社し、約10年間勤務し、故郷の県にUターンして、県庁で地方公務員として勤務しています。

当時、年収は約900万円でした。30歳代前半でその程度の給与をもらっていたのでかなり一般的には高給の方に入る環境だったと思います。

元々、能力主義が強い企業のため、給与ベースは普通の民間よりも高いと思います。ただし、当然その分競争環境は激しく、常に給与が上がり続けるということではなく、業績次第では下がるリスクもあります。

東京在住で妻(私と同郷)と二人で暮らしていました。

 

◎Uターンの経緯

いずれは私も妻も地元に戻って仕事をするつもりでいました。

前職の採用面接でも、「いずれは自分の地元に戻って、自分で事業をしたい」ということを言っていました。

入社後、全国組織のため、いくつか転勤を経て、最後は本社で極めて優秀な上司、同僚、後輩とともにかなりハードな仕事ではありましたし、求められる業績、期待も大きい中でプレッシャーを感じながらも、仕事自体にはやりがいを感じていました。

 

一方で、かなりハードな仕事でもあり、この先ずっとこういった環境で働くのは大変かなとも思っていました。業績次第でどんどん上に行ける魅力もありながらも、非常に優秀な人材が集い、日々切磋琢磨し続けられるのかなという不安も間違いなくありました。また出張も多く、体力的も結構しんどいかなとも感じることもありました。

ただ、仕事自体には全く不満もなく、人間関係で悩んだこともないぐらい素敵な企業でした。誰もが知っている大手企業であり、その企業の一員であるという誇りも大きかったのかもしれません。

 

30歳をすぎて、少しずつ地元での勤務を意識し初めていた頃に、県庁の社会人枠の試験が東京で開催されると聞いたので、最初は物見遊山程度の気持ちで受けにいきました。何度か選考を重ねる過程で、そもそも学生時代に国家公務員を目指して勉強していたことや父親が公務員であったことなどを思いながら、次の仕事は公務員というやり方も悪くないのかなと思いました。

 

もちろん、地方で働くことで、給与は必ず下がると覚悟していましたのでそこまで収入激減については気にしていませんでした。

 

◎地方公務員に転職したメリット

 

・自分への投資できる時間が多い。

土日完全休みで平日も基本的には定時で帰れる。これはデメリットだとも思っていますが、基本的に公務員の仕事は暇です。(笑)だから正直に言うと、仕事そのものにやりがいを見いだしにくいことは事実としてあります。ただし、仕事を家に持ち込むこともありませんし、土日は子供や家族との時間に使えます。

 

また、友人や何かしらのコミュニティに所属して、仕事以外の分野で外部と接点を作る活動への時間の捻出ができます。そういった仲間を見つけるのは東京の方が楽ですが、時間があるというのは大きなと思います。

自分で資格の勉強をしたり、読書をしたりという時間を取る事ができるのはとても大きいです。

 

・仕事へのプレッシャーをあまり感じない。

こういうと怒られそうですが、前職に比べると圧倒的に仕事が楽です。基本的にはデスクワーク中心ですし、淡々とやれます。ここはデメリットでも紹介はしますが、結構バリバリの営業環境で仕事をしてきたものからすると、周りの仕事のスピードも決して早くないし、生産活動をしているわけでもないので仕事のプレッシャーで夜も眠れないとか、憂鬱だと感じることはほとんどなくなりました。

と同時に仕事へのやりがいも感じることが極端に減ってしまいましたが。

幸い、Uターンしてから、就寝中の歯ぎしりや寝言などがほとんどなくなったと妻から言われるのである程度、プレッシャーを感じずに日常を過ごせているのかなと思います。

 

・足るを知るということ。

一番つらかったのは、給与がほぼ半分近くまでになりましたので(年収ベースで900万から600万弱に激減)生活水準を落とすことが一番つらかったです。(汗)

ほぼ毎日夜は飲み歩いて、結構安くないお店を使っていました。戻ってきてからも数年はその癖が抜けず、友人などと一緒に今までの水準で飲み食いや買い物をしていました。そのため数年で本当に貯金を減らしてしまいました。。。ここは大きな反省点ですが、家族も増えて、自分が小遣い制になり、ようやく自分の生活水準を身の丈にあったところまで持ってきつつあるかなと思っています。

それでも普段生活する上では支障はないですし、飲みに行く機会も本当に少なくはなりましたが、自宅で飲んだりと、自分なりにリラックスできる方法が身に付いてきたかなと。そういう意味でUターンで年収が下がることを懸念する人も少なくないと思いますが、生活する上でのコストも東京よりも安く抑えられるし、お互いの両親が健在なので、子供の面倒、子供への投資、私たち家族への投資なども両親が金銭的、非金銭的にも支えてくれるところもあります。

ある意味で地方の生活を楽しみという意味での足るを知るということかなと思っています。

 

◎地方公務員に転職したデメリット

メリットに挙げた裏返しかなと思います。

とにかく年収ベースを下げたくないのであれば、そういった環境で働くか、独立・起業などをしないと難しいかもしれません。

とにかく競争環境の激しいところで仕事にもまれて、自分の市場価値を高め続けたいという方は、まだそういった環境が揃っている地方の企業は少ないと思います。

 

私自身は、自分が生まれ育った環境で、子供を育てたかったという思いがあります。また田舎で生まれて長男として、やはり地元をないがしろにはできないなという思いもありました。古くさい考えかもですが、田舎生まれの人であれば多少共感いただけるのかなとも思います。

 

一番しんどいのは、公務員の仕事があまり面白くないということですかね。(笑)

仕事を通じて、成長したいと思っている人がほとんどいない、共感できる仲間があまりいないというのもかなりしんどいところではあります。(泣)

ただし、仕事は自分のこだわり方一つでいくらでもやれる余地はあるし、(例えば、大昔から使っている、見づらい資料を分かりやすく改変したり、仕事の進め方をシンプルにしたりなど)、県庁の名刺があれば、だいたいの人とは会えたりできるので、使いようかなと。いくらでも仕事を面白くできる余地はあるかなとも思っています。

 

Uターンして、5年。

子供もできて、家族も増えました。

孫の成長を楽しみにしてくれる両親も健在です。

 

気の合う仲間と仕事以外で様々な試みができたりしています。

 

地元の素敵な自然、美味しい料理、お酒があります。

 

あとは本業の仕事をもっと楽しめるような状態をいかに作れるか、かなと。

 

今までは、人が作った環境から与えてもらっていたのだと思っています。

自分には過分すぎるほど、多くの経験、知識、お金をくれました。

これからの20年は、いかに自分が周りに与えるか、よい環境を作れるかだと思っています。

 

やったります!

 

 

 稲盛さんの言葉がしみます。20代の頃はまったく響かなかっただろうな。(笑)

生き方―人間として一番大切なこと

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